好奇心旺盛な臆病者。の新着ブログ記事

  • 臆病者の夜更かしベーグル作り

    やっぱりベーグルを焼こう。 何か作りたいなあと迷いながら、時間だけが過ぎていた。 ピンとくるものが浮かばなかったのである。 今日はもういいかなぁなんて思っていたけれど、抹茶パウダーが余っていることをふと思い出した。ホワイトチョコも入れたら美味しそうだと心がときめいてくる。 うん、やっぱり作ろう。 ... 続きをみる

  • 臆病者と年パス

    年間パスポート。 その施設を愛してやまない者だけが手にするという、常連の証―…。 「年パス持っているので」 人生で言ってみたい言葉の一つである。 臆病者で、出かけることへのハードルが高いうえに、無駄に旺盛な好奇心のせいで、同じところに行くなら、行ったことがないところへ行きたいと考える質。 行ったこ... 続きをみる

  • 臆病者と型抜きクッキー

    クッキー型の専門店が京都にあると知り、数年前に訪ねたことがある。 「sacsac/COOKIE CUTTER MUSEUM」という名前なのだが、お店の名前が「サクサク」であることに気がつくまでに時間がかかった。外国のお洒落な単語かと構えていたら、遊び心という粋なお洒落さであって、そのことに気がつい... 続きをみる

  • 臆病者の変身願望

    これまでの人生、ないものを数えては落ち込み、足りないものを数えては嘆いて生きてきた。 気がつけば私は、不幸の材料を集めるプロフェッショナルへと、立派に成長してしまっていた。 「効率」や「生産性」を重んじる現代社会では、専門的な知識を持つプロフェッショナルが求められるが、不幸生産のプロフェッショナル... 続きをみる

  • 臆病者、夢を叶える

    私には夢があった。 それは「自宅で仕事がしたい」という夢である。 以前から“できたらいいのになあ”と思ってはいたけれど、“私には無理だよなあ”とどこかで諦めていた。にもかかわらず、特別な意気込みもないまま、なんとなくタイミングが合って、気がつけば自宅にいながら働くという環境を手に入れていた。 夢が... 続きをみる

  • 顔をみないという意思表示

    子どものころ𠮟られる度に、母から『お母さんの顔をちゃんとみなさい!』と言われることが嫌で嫌でたまらなかった。 幼いなりに、“顔を見るということは相手の意見を受け入れる”という意思表示になるのだと思い込んでいたからである。 母は、言うことをきかないと𠮟るというより怒る人だった。 『なぜ私を困らせ... 続きをみる

  • 旅に行く前の恒例儀式

    旅にまつわるエッセイや小説、YouTubeの動画が好きだ。 食事中に録画したドラマを鑑賞することが生きがいだった私も、最近はもっぱらYouTube動画ばかりである。 楽しみにしている旅系YouTuberも何名かいて、動画が更新されるのを今か今かと待つ日々だ。 旅動画を観ていて思うのは、旅も十人十色... 続きをみる

  • 自意識過剰が散歩しながら理想と現実について考える

    私は、ただ自分の人生を楽しみたいのだ。 楽しめる自分になりたいのだ。 ふと、そう思ったのだった。 少し歩きたい気分になり、ちょうど期限の迫った払込票を見つけて、コンビニまで歩いて行くことにした。 むわっとした湿気た空気。 セミの鳴き声と鳥のさえずり。 草と、土の香り。 夏をダイレクトに全身で感じた... 続きをみる

  • 心が弱ったときの反応もイロイロですよねと思った話

    物事が思うように進まず、夫が情緒不安定になっている。 かれこれ数週間。長い。 聞けば夫はこれまでの人生、挫折を味わったこともなければ、人間関係で悩んだこともなかったという。 人生初めてのどん詰まりを経験した夫は、非常に厄介だった。 まず、元々の気質として悲しみの世界に浸ることが好きだ。 いわゆる悲... 続きをみる

  • ナイナイ星人がみる世界

    気づかぬ間にナイナイ星にワープしていた。 しかも、夫婦そろって。 すべてが足りない。何もかもが合わない。 不調和など何もないと思っていた日常が、音もなく崩れていくようだった。 私たちはナイナイ星人と化し、ひたすら“ないもの”を数えては嘆いた。 お互いを見る目は不信感でいっぱいになり、口を開けば相手... 続きをみる

  • 雨が好きな女をきらいな女

    久しぶりにソーセージパンを焼いた。 焼き上がりを待ちつつ本を読んでいると、突然室内が薄暗くなり、バケツをひっくり返したような雨がけたたましく降り始めた。 遠くで地ひびきのような雷の音も聞こえる気がする。 吸い寄せられるように窓の側へいき、窓に打ち付けられる水滴や、揺れる庭の草木をぼうっと眺める。 ... 続きをみる

  • 必要経費

    夫の言動に傷つき、そこからいろんなことを考えて、もう随分長いことパン屋へ行っていないことに気がついた。 いつからかもったいないから、と足が遠のいていた。 (そのくせ、スーパーでお菓子は大量に買ってしまうという矛盾よ…。 最近読んだ金子由紀子さんの「お金に頼らずかしこく生きる 買わない習慣」という本... 続きをみる

  • 夫が沸騰させたいのは、お湯か、わたしか、

    些細なことだった。 お湯を沸かすときに、やかんにいれる水の量が多かった。 それだけのことだった。 そのことで、その日は夫から『なぜこんな簡単なこともできないのか理解ができない』と執拗になじられたのである。 私は心配性で、“足りなかったらどうしよう”と思っては、使用する量よりも多くやかんに水を入れて... 続きをみる

  • あんまん あげぱん あげまん

    常日頃からシリアスな内容の本や映画を意図的に避けている。 その世界観に入り込みすぎて、現実世界に影響がでるほど心が疲弊してしまい精神衛生上よくないからだ。 そのため普段からライトな内容のものを好む。 同じ理由で、戦争に関連する内容も敬遠しがちなのだが、「戦場のコックたち」という本をふと手にとった。... 続きをみる

  • プチシューみたいなたくさんの夢と出来事の着眼点

    夢を叶えるという定義が、『“いつか”と思っていたことをする』ことだとするならば、ここ最近、たくさんの夢が叶っている。 いつか作ってみたいと思っていた数々のパン作りにはじまり、いつか買おうと思って先延ばしにしていたものを新調したり。 いつか欲しいと思っていた食パン用の型を夫がプレゼントしてくれたり、... 続きをみる

  • 今日も今日とてパンを焼く

    ベーグル、ごまとさつまいものパン、 かぼちゃのねじりパン、めんたいチーズフランス、 枝豆チーズパン、ショコラバケット、シナモンロール、 ほうじ茶カンパーニュ、さつまいもタルトパン… パン作りはまだ私にとって非日常で、レシピをみてはワクワクし、初めて作るパンたちにときめき、焼き立ての美味しさに身悶え... 続きをみる

  • 名もなき雲の生産性を記録する

    今年に入ってから、簡単な日記をつけるようになった。 年齢を重ねるごとに、動画再生の速度調整かのごとく、2倍速、3倍速と、スピードが増しているような気がしてならない。 今週はいったい何をしていたのか。 今月はいったい何をしていたのか。 どんなことを考え、感じていたのか。 とるにたらない毎日を生きてき... 続きをみる

  • 冷戦勃発

    ここ最近、寂しさや不満が炸裂し、夫との関係がギクシャクしていた。 …というより、勝手にギクシャクさせていた。 なんとなく、許せなくて。 いつもみたいに切り替えられない。 夫への不満という形で浮き彫りになった、自分自身の幼少期にできた傷や思い込み。 それに気付けはしたものの、もう疲労困憊。 また私の... 続きをみる

  • 捏ねたい衝動

    少し前から捏ねたい衝動にかられている。 ああ、捏ねたい。捏ねくり回したい。 そんなわけでパン作りにせっせと励んでいる今日このごろ。 …が、しかし。 忙しい現代人に合わせて“捏ねない”パンという画期的な輩がレシピ界を牛耳っている。 そんな大層ありがたいレシピを駆使して、数種類のパン作りに取り組んでき... 続きをみる

  • 正しい甘え方

    男性のカレーへの情熱をなめてはいけない。 …らしい。 職場で耳にするカレー論。 男性には各々カレーにこだわりがあり、それに反するものはカレーとして認められない。 認められないカレーを出されることは、“ブチギレ案件”なのだとか。 ちなみに職場には、好みじゃないカレーを出されてブチギレる夫と、ブチギレ... 続きをみる

  • 満月が照らすズルい自分

    今日は満月。 満月が近づくと、気持ちの揺らぎを感じる人も多いのだと聞く。 人は月の満ち欠けの影響を少なからず受けるらしい。 近ごろネガティブな感情に支配されている私も、その影響を受けているのだろうか。 いや、きっとそうに違いない。 …月でもなんでもいいから、何かのせいにしてしまいたいのだ。 私の夫... 続きをみる

  • 雨の日だって大切なのさ

    「勉強しなさい!」 「今やろうと思ってたのに…(言われたからやる気なくなった!)」 こういう状況の、やる気の消失スピードは凄まじい。 この現象にはちゃんと名前があるようで、『ブーメラン効果』というらしく、心理学でも認められた心の働きらしい。 その必然さは、月の引力の影響を受ける潮の満ち引きのよう。... 続きをみる

  • 片づけられない女の思い出

    少し前にたまたま目にしたネットニュースの記事。 美輪明宏さんの写真と一緒に“部屋が片付けられない人は…”という文言(ちょっと違うかも)が書いてあって、どうせ説教くさいことが書いてあるのだろうと思いつつも、何が書いてあるのか気になった。 タップしページを開くとそこにあったのは、“もっと自分を大事にし... 続きをみる

  • コロナとシフォンケーキ

    年が明け、早くも1月が過ぎ去ろうとしている。 絶望的な早さである。 昨年末に、タイミング悪くコロナに感染し、お正月ムードそっちのけで寝込んでしまった。 なぜ、今…! よりによって、なぜ今なのですか…! 発熱中から中々眠れず、時間の間隔が狂ってしまったうえに、ベッド上での早いようで遅く、遅いようで早... 続きをみる

  • パジャマ事件の犯人は

    「君に温かいパジャマを買ってあげる」 唐突に夫が言った。 どうやら私が、年末に向けてクローゼットの断捨離をおこない、着る服がなくなったとぼやいていたのを覚えていたらしい。 春ごろにも、冬が来る前に買えばいいと思い切って冬服をドバドバ処分している。 服はあるけど着る服がない状態ではなく、物理的に服が... 続きをみる

  • 好きのカタチ

    “好きなものを好きだと言うこと”が苦手だ。 好きなものがあると、会話のきっかけになったり、人の印象に残りやすいという利点がある。 かつて読み漁った自己啓発本なんかには、ひとつだけを極めて、「○○といえば自分」という印象を周囲に与えることが大切だといった内容があった。 わかりやすい名刺みたいなものな... 続きをみる

  • 旅が下手にもほどがある 〜沖縄旅行②〜

    久しぶりの旅行にて、飛行機に乗り遅れるという失態をおかしたわけだが、それは始まりにすぎなかった。 私が動物好きということもあり、行先には動物園が必ず盛り込まれるのがお決まりのパターン。 今回も、動物園ではないが『まあとりあえず美ら海水族館行っとくか、有名だし』という安易な発想で行き先を決めた。 そ... 続きをみる

  • 旅が下手にもほどがある 〜沖縄旅行①〜

    コロナウイルスの影響で行動が制限され、多大なストレスを感じた人も多いそうだが、インドアの私は、生活に大きな変化は起こらなかった。 ありがたいことにお仕事への影響も大きくはなく、続けられたこと。 書いていて切なくなるが、友人が少ないこと。 スーパーなどの買い物も、普段からまとめ買いをしていたこと。 ... 続きをみる

  • 決めつけ合戦

    「ひらめさんって、焼き鳥塩派でしょ?」 焼き鳥の話をしていたわけでもなければ、それ以前に会話さえしていなかった職場の人から、唐突に投げかけられた。 …きた。 その人はよく、こういう断定的な話し方をする。 私の返答を聞いた相手のリアクションと表情だって、もう容易に想像できる。 「まあ、どちらかという... 続きをみる

  • 臆病者の旅準備

    実は今、数年ぶりに旅行へ行く計画を立てている。 私はインドア派だ。 といっても、「自宅で過ごす時間が大好きなんです」と目をキラキラさせながら言えるわけでも、日々の生活を慈しみながら丁寧な毎日を送っているわけでもない。 いたって平凡な毎日を送っていても、その平凡さえも私にとって大きな刺激となる。 臆... 続きをみる

  • 本から覗くフィンランド

    最近、フィランドに関する書籍を読んでいる。 幸福度世界一位だというフィンランド、幸福に暮らすヒントを得られたらいいなあ、と軽い気持ちで手に取ったのだが、これがまあ、とってもとってもおもしろい。 「いいなあ」と思うところ、「日本でよかったかも」とホッとするところ。 まだ行ったことのない見知らぬ土地の... 続きをみる

  • 隠蔽工作

    私は見栄っ張りだ。 人から賢そうだと思われたいし、大人なレディだと思われたい。 「ちゃんと」の明確な基準なんてわからないけれど、ちゃんとした人だと思われたい。 苦手なことばかりの自分をダメな奴だと責めては苦しくなるし、出来ないこと・知らないことがある自分を恥ずかしいと落ち込む。 失敗だって出来れば... 続きをみる

  • クジラ イルカ ワタシ

    今読んでいる本の中にクジラの歌に関する記載があり、そうか、クジラは歌うのかと驚いた。 どうやらその歌声は瞑想にも使用されるらしい。 知らなかった。 私は何故か海の生物を見ると心がざわつく。 動物図鑑も、海洋生物のページはじっくり観ることはおろか触ることさえ抵抗を感じてしまい、ページの見開き部分に触... 続きをみる

  • とまった時間の中で

    21時だと思っていたら、22時38分だった。 今日のことだ。 夕飯を終え、洗濯物の片付けをする。 お風呂にも入った。 なんとなく全身の保湿をいつもより丁寧にし、簡単に足つぼマッサージと頭皮マッサージもおこなう。 お気に入りのユーチューバーの方の動画をみながら、爪まで磨き上げた。 ひと段落ついたとこ... 続きをみる

  • おやつのワクワク

     おやつの時間が大好きだ。  どんなときも、後でおやつを食べようと考えると心が弾む。  それなのに今日、おやつを食べようと思ったら自宅におやつがなかった。  絶望を感じながら、買いに行くか…でもなあ…とグズグズしていたところ、“スコーンならすぐにできるのでは”とひらめいた。 さっそく『スコーン 小... 続きをみる

  • ユメミル治療

    心がくさくさして、やさぐれモードに突入する時期が突然やってくる。 何もかもが気に食わない。 もう全てのことが気に障る。 口を開けば皮肉が止まらないし、目に映るすべてのものを鼻で笑いたくなる。 ふん、ばかばかしい。 勝手にやってろ。 そんな気分。 そんなとき、一番身近にいる人物が被害を被る。 夫であ... 続きをみる

  • 椎茸の甘辛煮が食べたくて

    “思い立ったが吉日”という言葉があるが、世の中には思い立ったその瞬間に、実行に移すことが難しいものもあるのだと思う。 椎茸の甘辛煮もその一つではないだろうか。 私のタイミングも悪いのかもしれない。 しかし、大抵夜なのである。 朝でもなく、昼でもなく、夕方でもない。 夜の19時ごろ。 夜ご飯を作ろう... 続きをみる

  • バレリーノは偶然に

     我が家の寝室。 セミダブルのベッド上で、夫が華麗なポージングを決め込んでいる。ダイナミックかつ繊細である。 バレエダンサーさながらの動きをみせる彼から流れ出るのは、美しいクラシック音楽ではなく、豪快な騒音。 いびきである。 夫は寝相が悪い。 1人で寝るときは、ベッドの対角線上で寝なければならない... 続きをみる

  • ホウレンソウによる正義中毒

     私は長年、重い中毒を患っている。  多くの中毒者は、自分が中毒を患っていることには気がつかない。  私自身、自分が重い中毒を患っていることに、最近まで気がついていなかった。  『正義中毒』  私の中毒の名前である。  その名を耳にしたことはこれまでにもあった。  しかし漠然と、インターネット上で... 続きをみる

  • 桃と羞恥心

    「一番好きなフルーツは何ですか?」  こう聞かれたら私は迷わずこう答える。  「桃です」  一番好きな食べ物は、返答に困ってしまう。好きな食べ物が多すぎて選べない。  以前職場の人に好きな食べ物を聞かれたとき、考えるのが億劫で学生の頃に一番好きだった「唐揚げ」だと答えたら、その後事あるごとに唐揚げ... 続きをみる